【無料】過去問と肢別解説|ケアマネ試験 平成28年度 問題43
認知症について、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1 レビー小体型認知症では、起立性低血圧や失神による転倒、便秘などの症状はまれである。
2 認知症ケアパスとは、医療機関の連携を示すもので、介護体制は含まない。
3 若年性認知症者は、自立支援医療の対象となる。
4 認知症のSOSネットワークは、警察だけでなく、介護事業者や地域の生活関連団体等が捜索に協力して、行方不明者を発見する仕組みである。
5 正常圧水頭症にみられる認知機能障害は、脳の周囲や脳室内に脳脊髄液が貯留するために生じる。
解答
3、4、5
1 レビー小体型認知症では、起立性低血圧や失神による転倒、便秘などの症状はまれである。
適切ではありません。
レビー小体型認知症では自律神経の働きが悪くなるため、上記の症状の他、頻尿、体調調節の障害などが生じやすいと言われています。
2 認知症ケアパスとは、医療機関の連携を示すもので、介護体制は含まない。
適切ではありません。
認知症ケアパスとは「認知症の人ができる限り住み慣れた自宅で暮らし続け、また、認知症の人やその家族が安心できるよう」「認知症の人が認知症を発症したときから、生活機能障害が進行していく中で、その進行状況にあわせていつ、どこで、どのような医療・介護サービスを受ければよいのかをあらかじめ標準的に決めておくもの(厚生労働省認知症施策検討プロジェクトチーム「今後の認知症施策の方向性について」より引用)」です。
多職種連携が基本であり、介護体制も含みます。
3 若年性認知症者は、自立支援医療の対象となる。
適切です。
自立支援医療(精神通院医療)制度とは、精神疾患により通院による継続した治療を受ける場合の医療費の軽減を図るためのものをいいます。
対象となる病名には若年性認知症をはじめとする認知症を含みます。
4 認知症のSOSネットワークは、警察だけでなく、介護事業者や地域の生活関連団体等が捜索に協力して、行方不明者を発見する仕組みである。
適切です。
徘徊・見守りSOSネットワークとは電車・バス・タクシーなどの交通機関、コンビニ、ガソリンスタンドなど身近な生活に関わる事業者等の参加により、徘徊高齢者を早期発見のための連絡網の整備、捜索・発見するためのシステムのことをいいます。
5 正常圧水頭症にみられる認知機能障害は、脳の周囲や脳室内に脳脊髄液が貯留するために生じる。
適切です。
治療により、認知機能障害が改善できる場合があります。