【第21回:平成30年度 ケアマネ試験】問題11

介護給付に要する費用に係る公費負担について正しいものはどれか。3つ選べ。

1 国の負担割合は、12.5%である。
2 国の負担は、定率の負担金と調整交付金からなる。
3 調整交付金の交付については、市町村の第1号被保険者の所得の分布状況も考慮する。
4 都道府県の負担割合は、市町村の財政状況に応じて異なる。
5 市町村の負担分は、一般会計において負担する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

2、3、5

 

【どんな問題?】

介護保険の費用の財源の負担割合(負担率)の話です。
「介護給付」について問われていますが、予防給付も同じ仕組みになっています。

 

【解説】

問題4の【合格に向けてのインプット】では、
介護保険の費用の財源のうち、主に被保険者が払った保険料の負担率(負担割合)について解説しました。
今回は公費の負担割合(負担率)の話になります。

介護保険の費用のうち、が負担する公費の中身は
定率の負担金調整交付金
で構成されています(都道府県と市町村は定率の負担金のみ)。
また、介護給付(予防給付も)の費用の内訳は「居宅給付費」、「施設等給付費」の2つに分かれており、
国と都道府県は、負担割合(負担率)が給付費によって異なります(市町村は同じ)。

介護保険の費用のうち公費の負担割合(負担率)
(☆保険給付(介護給付・予防給付)の場合)

  都道府県 市町村
居宅給付費 25%
定率の負担金の分20%
調整交付金の分5%
12.5% 12.5%
施設等給付費 20%
定率の負担金の分15%
調整交付金の分5%
17.5% 12.5%

 

1 国の負担割合は、12.5%である。

そもそも12.5%は間違っていますが、どちらの給付費についての問いか示されておらず、調整交付金を含むかどうかも示されていないので、答えようがない選択肢です。

 

2 国の負担は、定率の負担金と調整交付金からなる。

 

3 調整交付金の交付については、市町村の第1号被保険者の所得の分布状況も考慮する。

上では触れていませんが、国が負担する公費の中で調整交付金が占める5%という数字は、
国があらゆる保険者に交付する金額の総額を表しています。
例えばA市は1%しか交付されず、B町は9%交付されるといったイメージです。
調整交付金をどの市町村にいくら交付するのかを決める際には、
市町村の財政状況を考慮することになっています。
具体的には以下の3点を考慮します。

調整交付金算定の際に考慮すること

・第1号被保険者(65歳以上)の中で75歳以上の人の割合
・第1号被保険者の所得分布
・災害による保険料の減免

 

4 都道府県の負担割合は、市町村の財政状況に応じて異なる。

都道府県の負担割合(負担率)は一定です。市町村の財政状況を考慮するのは、国の調整交付金ですね。
居宅給付費の場合:12.5%
施設等給付費の場合:17.5%

 

5 市町村の負担分は、一般会計において負担する。

市町村の負担分は一般会計で負担します。
集めた公費と保険料を特別会計で運営するというイメージです。

 

【合格に向けてのインプット】

介護保険の費用の負担割合(負担率)の話は何重構造にもなっていてわかりにくいですね。
問題4で解説した保険料の部分と今回解説した公費の部分を整理します。

  公費(50%) 保険料(50%)
都道府県 市町村 第1号
被保険者
第2号
被保険者









居宅
給付費
25%
定率の負担金の分20%
調整交付金の分5%
12.5% 12.5% 23% 27%
施設等
給付費
20%
定率の負担金の分15%
調整交付金の分5%
17.5% 12.5% 23% 27%

数字は23%と27%のみ覚え、あとは大まかな割合を把握しておきましょう。
それよりも、全体の仕組みを理解しておきましょう。

これまで、保険給付(介護給付・予防給付)の負担割合(負担率)をみてきましたが、
地域支援事業の負担割合(負担率)は一部保険給付とは異なりますが、別の機会に譲ります。

 

この過去問解説について
・できるだけ暗記を少なくし、理解することで問題を解くことを目指しています。
・難しい選択肢は消去法で解けばよいというスタンスです(なるべく解説します)。
・難しい用語の利用や根拠法令の提示はなるべく避け、わかりやすい表現を心がけています。
・試験に合格することを目指しているため、表現が正確ではない場合があります。
・内容には万全を期していますが、誤りがあっても責任は負いかねます。また内容は予告なく修正することがあります。

 

 

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